グランドセイコー ヘリテージコレクション 電池交換
腕時計修理内容
ブランド名 | グランドセイコー |
モデル名 | ヘリテージコレクション |
型番 | ref.SBGV231 |
修理内容 | 電池交換 |
修理料金 | ¥2,000-(税込) ※事例公開時の価格となります。 |
修理時間 | ご来店であれば15~20分程度 |
症状タグ | 液漏れ電池交換 |
赤丸内に白い粉が・・・見えづらいですが実は全周に付着しています。
グランドセイコー ヘリテージ コレクション(中古)|腕時計の販売・通販「宝石広場」 (housekihiroba.jp)
グランドセイコー Grand Seiko|腕時計の販売・通販「宝石広場」 (housekihiroba.jp)
担当者コメントと修理のポイント
皆様こんにちは。今回より修理事例を書かせてもらう事になりました。
宝石広場 時計修理センター渋谷 田中と申します。
私の事例では接客時によくご案内する症例を紹介していきたいと思います。
さて今回ご紹介する時計はグランドセイコー ヘリテージコレクション SBGV231です。
キャリバー"9F82"を搭載しており、年差±10秒という高精度を誇るクオーツ式時計(電池を使って動く時計)です。クオーツ式は機械式と比べて正確さが特徴で、一般的なクオーツでも月差±10~20秒が精度の許容範囲と言われています。これだけでも機械式に比べ十分に正確ですが、こちらのモデルはその上を行く高精度な時計です。
こちらのグランドセイコーは渋谷本店でお買取りし、販売にあたり修理センター渋谷にてメンテナンス及び電池交換を行いました。 お買取り時点では動作もしており、時刻の狂いもなかったのですが、電池交換を行ったところ気になるところを発見しました。使われていた電池の裏側(写真2枚目)をご覧ください。 外周に白い粉末が付着しているのが見えます。 実はこの白い粉末は電池から漏れた出た電解液が乾いて固まった状態なのです。 これは電池の液漏れと呼ばれ、劣化現象として電池切れのまま長期間放置、または電池そのものの製造上の不良で起きることがあります。この現象は時計だけに起こることではありません。 家電などの電池交換の際に蓋を開けたら白い粉が出ていた、と言う事を経験された方もいらっしゃるのではないでしょうか。 あれも液漏れ後の電解液が固まった物で、同じ事が起きているのです。
時計全般に言える事ですが内部は小さな歯車が動力を伝えて動いています。特にクオーツ式は電池の消耗を押さえつつ長時間動作するように極々弱い力で歯車が動いているため、粉末が歯車の間に挟まったりすると動作が不安定になり止まりの原因にもなります。
今回は幸い液漏れの初期段階で大量に漏れ出ておらず、内部に粉も散っていませんでしたので、軽い拭き取りで処置できました。動作のチェックも行い、問題が無い事を確認しています。
こちらのグランドセイコーの電池交換を当店で承った場合の費用は¥2,000です。
電池交換はモデルや機能により金額が変わりますが概ね¥2,000~¥3,000で承っております。 尚、電池交換には内部保証はございません。電池交換後に早く止まる、遅れる等の不調がある場合はオーバーホールが必要となり別途修理となります。予めご了承くださいませ。一部特殊モデルは¥5,000~となります。またソーラー発電モデルはメーカー対応となります。
クオーツ式時計は電池交換で正常に動作している場合は今すぐオーバーホールが必須とは限りません。しかし時計が止まったのに長期間放置してしまうと液漏れの恐れがあり、いざ電池交換をしても正常に動作しない場合も珍しくありません。内部に使用されている一般的なボタン電池の寿命はおおよそ2年程ですので、当店では2年ごとの定期的な電池交換をお勧めしています。 ご来店が難しい場合は配送(返送料を別途¥1,200頂戴いたします)でも承っております、気になる事がございましたら是非一度お問合せ下さい。