オーバーホールも安心・丁寧・リーズナブルに
機械式時計には必須なオーバーホール
オーバーホールは必要性を感じず「一回もした事が無い・・・」という方も多いはず。ですがこれを怠っていると時計は動かなくなり、最悪の場合は修理が出来なくなってしまう事もあります。
当店ではメーカーに出すと高額になってしまうオーバーホール料金を出来る限りリーズナブルに設定しました。修理専門の店舗だけでなく販売も行う当店だからこそ、長く愛用していただけるよう配慮しています。
腕時計のオーバーホールとは?
(機械式時計の整備)
時計内部のムーブメント(機械)をパーツ毎に分解し、洗浄、摩耗パーツの交換、組立、注油、精度調整と一通りの作業を行います。
腕時計のオーバーホールとは時計を「調子良く使用できる状態」にすることを指します。
オーバーホールを行う目安としては、時計の種類や年代、防水性能の違いなどで若干異なってきますが、機械式時計では「おおよそ3年前後」の期間を当店での目安としてご案内しています。この期間で定期的に整備を行うことが理想です。
重要な
定期整備
定期整備はなぜ必要?大切な時計を長持ちさせます。
機械式腕時計はオートバイや自動車によく例えられます。
オーバーホールについても自動車などと同じ事が言えます。
自動車も整備やオイル交換などを行い安全に使用(乗る)ためにメンテナンスを行います。いわゆる車検です。
自動車でこれらの整備を怠ると、燃費が悪くなったりブレーキの利きが悪くなったりと、次第に調子が悪くなり、最悪の場合は大きな故障につながる事もあります・・・!このように種類や大きさは全然違いますが、時計にとっても定期整備はとても重要な作業なのです。
長い間整備を怠ると・・・「高額修理」に発展する可能性があります!
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高額修理
オーバーホールだけでは済まず、多数のパーツを交換。何十万という修理代金が発生することも。
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長期修理
日本国内での対応が不可能で海外修理となった場合、最悪1年以上の「長期修理」という事も珍しくありません。
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修理不能
まれなケースですが、整備を怠っていると最悪の場合「修理不能」になってしまうことも。
「高額修理」「長期修理」「修理不能」に発展しないために是非定期整備をご検討ください!
オーバーホールとメンテナンスの違いは?
「オーバーホール」と「メンテナンス」は、どちらも時計の修理に関する用語ですが、二つの大きな違いは簡単に言えば、時計本体を部品単位まで分解するか・しないかの違いです。
「オーバーホール」は、時計のムーブメントを分解して部品の一つ一つまで洗浄して状態を点検して、不良個所があれば修理し、パーツが摩耗や劣化をしていれば交換します。
そしてムーブメントを再び組み立て、軸受け部分に注油し精度調整します。
“新品時の状態に近づける”ために徹底的に点検整備を行うので、完了までに時間と費用が掛かり、専門的な知識や技術が必要な作業です。
「メンテナンス」は、時計を動作させるために行う日常的な軽作業です。
分解して徹底的に整備する「オーバーホール」と違って、電池交換や不良箇所のみの作業や部分調整で完了するため、時間も短く費用も安く完了する軽作業です。
そのため、長期間整備をしていない時計が止まるなど不具合がある場合は、「メンテナンス」ではなく、時計を分解して整備する「オーバーホール」が必要となります。
オーバーホールが必要なのは機械式の時計だけではありません!
定期整備はクォーツの時計も必要です。
定期整備(オーバーホール)は機械式の時計だけに限った話ではありません。
電気で動くクォーツ・オートクォーツなど、定期整備とは無縁に思える時計でも、
歯車を使用している時計はほぼすべてオーバーホールが必要です。
これらの時計も歯車の軸や可動部に対して、潤滑の役割を果たす油が注されています。
この油は時計が動き、歯車が回転することで微量ながら時間の経過とともに減少していきます。
この状態を放っておくと制度不良や故障の原因となります。
(電子回路のデジタル式時計は整備の必要はありません)
お客様からのよくあるご相談
ほとんど使わないで保管してたし、たまに使う程度だから整備はしなくて問題ないですよね?
お客様からこのような相談をされる事があります。しかし、実際に時計を使わなくても時計内部の油自体は自然と乾燥し、いずれは乾いて無くなってしまいます。また、内部では金属の軸が擦れ、軸受けのルビーに直接負荷がかかって時計が悲鳴をあげている状態になってしまいます!
長期整備をしないとこんな状態に!
いずれも故障・不良の原因となり、高額修理の可能性もあります!
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ムーブメントに錆が!
水の侵入などが原因でパッキン部分から錆が広がり、ムーブメントにまで錆が・・・
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油の劣化で汚れが・・・
油の劣化などで軸に汚れがたまっています。このまま放っておくと大きな故障につながることも。
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ステンレスも錆びます
隙間に埃や垢がびっしりと!このまま使用していると、いくらステンレスといえど錆が発生します。
クォーツの時計も機械式ほどの間隔で定期整備は必要ありませんが、ある程度の年数を経過したクォーツなどの電池時計も定期整備をご検討ください。
整備が必要な状態がわかる! 簡単チェックシート
特別な知識や設備が無くても、時計の整備が必要な状態なのかチェックシートで簡単にわかります。
お手元の時計を購入してから今までの歴史を思い出してチェックしてみてください。
もし一か所でも思い当たる箇所があれば・・・早めのご連絡をお待ちしております!
- 購入、または最後にメンテナンスしてから3年以上経過している
- 今までと同じ使い方をしているのに時計が止まりやすいような気がする
- 手巻きをすると以前より重く感じる。何かに引っかかるような気がする
- 十分に手巻きをしていても時計が遅れる、または進む
- 日常的に腕につけていても、気が付くと止まっていることがある
この中で1点でもチェック項目に当てはまることがありましたらすぐにご相談ください。
オーバーホール/メンテナンスのお勧め頻度
オーバーホールとは時計を「調子よく使用できる状態」にすることですが、 長くお使いになるためには「調子よく使用できる状態」をキープすることも重要なポイントです。
数年使用して表面的には遅れや進みがなく持続時間が充分あるとしても、内部の油は劣化しています。
また、時計を使用するしないにかかわらず内部の油は自然と経年劣化していきます。
劣化した油で時計を動かすと本来は潤滑油である油が逆に歯車の軸を摩耗させる要因になり、使用し続けることでいよいよ表面的にみえるほどの症状が出た時にはオーバーホールだけでは手遅れでパーツの交換が必要な状態で修理費が高額になったり、最悪の場合は流通していないパーツの交換が必要になると修理ができない事態にもつながりかねません。
そのため長くご使用するためには定期的にオーバーホールを行い劣化した油を洗浄、新しく注油をして「調子よく使用できる状態」にキープすることが大切です。
その状態をキープするために当店では3年前後を目安に定期的なオーバーホールをお勧めしております。なぜ3年前後かといいますと油の劣化や減少が3年前後で見られることが多いからです。
この期間はモデルやご使用方法により異なりますが、油は空気中の酸素や湿気などに大きく影響を受けて劣化が進みますので防水性が高いものは油が良い状態を保ちやすく、防水性が低い物は通気性があるため油が早く劣化する傾向があります。
その他に極端な温度差によっても影響を受けますので、特に夏場は車のダッシュボードや温度差の大きい外気窓の近くなども避けてください。
ヴィンテージなど製造終了した時計はメーカーでも修理受付けを中止していたりパーツも流通していないものも多いため現在のパーツの状態をできる限り良好に保つことが重要になります。
そのためにも現行時計より早めのオーバーホールをお勧めしております。
オーバーホールのご依頼一回あたりにかかる各工程の目安期間について
時計をお預かりからお渡しまでにかかるお時間と作業内容について順番にご説明いたします。
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- STEP 1【受付け】
受付けは30分ほどです。
ご来店の場合は受付の際に外装状態を確認し、内部状態に関してはその場でわかる限りの予想を元に料金のご案内いたします。
修理宅配キットにてお預かりした場合は付属の腕時計修理申込表にご記載いただいた内容を元に状態を確認した後、当店に到着した当日中にご連絡いたします。
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- STEP 2【お見積り】
お見積りは2~3週間ほどです。
受付を終えた後、工房にてお見積りの作成を開始します。
汚れを除去し受付の簡易的なチェックではわからない詳細を確認していきます。
外装の確認を終えましたらムーブメントを分解し、部品の状態を1つずつ確認していきます。
交換が必要なパーツがありましたら部品の在庫や料金を調べてまとめ、お客様へ電話やメールにてお見積りをご連絡いたします。
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- STEP 3【本作業】
本作業は5~6週間ほどです。
お見積りにご返答を頂きましてから本作業を開始します。
ムーブメントは汚れた油を洗浄した後、細かな調整と並行してパーツ組み立てと新しい油をさし、計測器にて精度の確認と調整をします。
ムーブメントを分解している間にケースやブレスレットの洗浄を行い、ご依頼を頂いていた場合は仕上専門の技術者が外装仕上を行います。
内装と外装両方の作業が終わりましたら慎重にケーシングをし、改めて計測器で精度の確認と調整を行います。
最後にサイクロンという巻き上げ機を使い、自動巻き機構の動作確認や実測の精度確認、持続時間の確認を行います。
この工程は巻き上げにかける1日と精度・持続時間を確認して止まるまでの数日間を1セットとして数セット繰り返します。
計測器と実測では精度にズレが出ることもあり、よい精度が記録できた後も最低3セットは確認を行い作業の完了としております。
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- STEP 4【作業完了のご連絡】
作業が一通り完了したらお客様へ連絡をし、お渡しの日までパッキンに包んで保管をいたします。
当店からご提案する定期整備
内部の「オーバーホール」と、外装部の「仕上げ(磨き)」を分けてご提案
※当店ではご依頼になる方のお好みによって、オーバーホールと外装仕上げを分けてご提案しております。
ご依頼時にご指定下さい。
内部は綺麗に、調子良く動くようにしたい。外部の傷は思い出として残したい。
中も外もピカピカにしてほしい!
ご依頼になる方の趣味趣向が異なりますので、オーバーホールと外装仕上げを分けてご提案しております。もちろんオーバーホールのみのご依頼でも、外装の汚れは洗浄し清潔な状態でお渡しいたします。
代表的なモデルのオーバーホール費用例
かかる費用総額は、オーバーホールの基本料金にプラスオプションで「仕上げ処理をするかどうか」や、パーツに劣化が見られる場合は「パーツ交換代」がかかってきます。
また、ブランドやモデル、ムーブメントは何を搭載しているかなどの仕様によりオーバーホール料金は変動してくるため、実際にかかる総額は当店工房でお見積りを作製してからご案内頂くことになります。
おおよその各モデルのオーバーホール基本料金例は以下の表の通りです。
その他のモデルに関してもオーバーホール/メンテナンスの受付を行っておりますので、詳しくは宝石広場 時計修理センター 渋谷 修理スタッフにお問い合わせくださいませ。
メーカー名やモデル名をお知らせいただければ概算の基本料金をご案内いたします。
オーバーホール基本料金 + 仕上げオプションの有無 + (パーツ代) = 整備総額
モデル例 | オーバーホール基本料金 | オプション仕上げ |
ロレックス デイトジャスト | 28,000円 ~ | 14,000円 ~ |
ロレックス エクスプローラー | 28,000円 ~ | 14,000円 |
ロレックス サブマリーナー | 28,000円 ~ | 14,000円 ~ |
ロレックス デイデイト | 35,000円 ~ | 17,000円 |
ロレックス デイトナ | 60,000円 ~ | 14,000円 ~ |
オメガ スピードマスタープロ | 39,000円 ~ | 20,000円 ~ |
オメガ シーマスター | 28,000円 ~ | 20,000円 |
ウブロ ビッグバン | 32,000円 ~ | 22,000円 ~ |
IWC パイロットウォッチ | 30,000円 ~ | 14,000円 |
シャネル J12 | 32,000円 ~ | 個別見積り |
- 2024年11月現在の価格です。価格は予告なく変更になる場合があります。
- ムーブメントにより価格は変わります。
- お見積りの結果、交換パーツが発生する場合はオーバーホール基本料金にプラス部品代が発生します。
- コンビモデルやゴールドやプラチナなど貴金属無垢のケースは材質によって価格が変わります。
外装仕上げのみのご依頼も大歓迎です
当店自慢のハイクオリティーUSEDと同等の外観に仕上げる事が可能です。
モデル例 (ステンレスモデル) |
基本料金 |
革ベルトタイプ | 22,000円 ~ |
ブレスレットタイプ | 26,000円 ~ |
- 大きな打ち痕や変形がある場合は、本来の形状を優先するため傷が残る場合があります。
他店で購入された時計でも定期整備・修理大歓迎です!
買ったお店がなくなっちゃった。
時計をどこに整備を出したらいいのかわからない。
信用できるお店じゃないと大切な時計を預けるのは不安・・・。インターネットで時計の修理屋さんを調べても、いまいち信用できないんだよな~。ちゃんとした修理をやってもらえるのかなぁ・・・。
そのような悩みをお持ちのお客様は意外と多く、当店でお買い上げいただいた時計の整備の際に「ここで買ったんじゃないんだけど・・・これも整備してもらえますか?」とご相談をされる事が良くあります。
当店でお買い上げ以外の時計の整備・修理ももちろん大歓迎です!
大切な時計を、きちんとした状態に戻したいとお考えのお客様。是非とも私たちにお手伝いさせてください。整備に関するご相談はお電話で承ります。お気軽にお問合せくださいませ。
【整備受付について、以下のような時計につきましてはお断りする場合がございます】
- メーカー純正ではない模倣品、コピー品
- 時計の一部などに社外品が取り付けられているメーカーの仕様にはない改造品
- 極端に状態の悪い時計(メーカー修理をお勧めする場合がございます)
- 製造中止モデルなどで部品調達ができないもの(部品製作可能な場合は除きます)
- 部品製作が困難なパーツの交換が必要な場合