ブルガリ ブルガリ・ブルガリカーボンゴールド オーバーホール
腕時計修理内容
| ブランド名 | ブルガリ |
| モデル名 | ブルガリ・ブルガリカーボンゴールド |
| 型番 | ref.BBP40BCGLD/N(102632) |
| 修理内容 | オーバーホール |
| 修理料金 | ¥30,000-(税込) ※事例公開時の価格となります。 |
| 修理時間 | お見積り2~3週間、ご了承いただいてから4~6週間 |
| 症状タグ | 定期メンテナンス |
①時計の正面画像
②時計の背面画像
③ケース内側、裏蓋画像
④ラグの内側画像
ブルガリ ブルカリ・ブルガリ(中古)|腕時計専門の販売・通販「宝石広場」
ブルガリ ブルガリ・ブルガリ(新品)|腕時計専門の販売・通販「宝石広場」
私が担当しました

担当者コメントと修理のポイント
今回ご紹介するのは、ブルガリ・ブルガリカーボンゴールドの修理事例です。
こちらは当店にてお買取りさせていただいた後、販売前のメンテナンスとして「宝石広場 時計修理センター渋谷」にて整備を行いました。
ブルガリ・ブルガリは、1977年に誕生したブルガリを象徴するコレクションです。最大の特徴は、古代ローマのコインに着想を得たベゼルデザインで、「BVLGARI BVLGARI」のダブルロゴが刻印されています。この意匠は、ジュエラーとしてのルーツを持つブルガリならではの美意識を強く反映しており、時計でありながらブランドそのものを表現するデザインとして高い完成度を誇ります。
今回は、通常の使用状態では確認することができず、内部作業を行った際にのみ見ることができるケース構造に注目していきます。外観上はケース全体がカーボン素材で構成されているように見えますが、実際にはカーボン素材を金属製ケースに貼り合わせた構造となっています。ケース内側には金属が用いられており、時計として必要不可欠な強度や耐久性を確保する役割を担っています。
カーボン素材は軽量で独特の質感を持ち、スポーティかつ先進的な印象を与える一方、素材の特性上、セラミックと同様にネジ切りや圧入などの加工を行うと、割れや欠けが生じやすいという側面があります。そのため、ケース全体をカーボンのみで構成するのではなく、内部に金属ケースを設けたハイブリッド構造とすることは、実用性を重視する時計製造において一般的な手法です。この構造により、デザイン性と耐久性のバランスが高いレベルで保たれています。
写真③では、ケース内側に設けられた金属部分を確認することができます。この金属ケースが内部構造の基盤となり、ムーブメントの固定や裏蓋の締結といった重要な役割を果たしています。さらに写真④では、ケースラグ内側の金属部分が確認でき、バネ棒という金属パーツが装着される部分においても、カーボン素材への直接的な負荷を避ける設計が施されていることが分かります。これにより、ストラップの脱着時や衝撃が加わった際にも、削れや割れが生じにくいよう配慮されています。
このようにブルガリ・ブルガリ カーボンは、見た目の軽快さや先進的な素材感だけでなく、長期間の使用を想定した内部構造にも工夫が凝らされています。外観からは分かりにくい部分にこそ、ブランドの設計思想や実用時計としての完成度の高さが表れていると言えるでしょう。
ムーブメント(セリタ SW300-1)に関しましては、パーツ交換の必要はなく再利用が可能な状態でしたので、ムーブメントを丁寧に洗浄し、組み上げ、各部に注油と調整及び自動巻の巻き上げ確認を含めたランニングテスト行いオーバーホールが完了しています。
お客様からお預かりの場合は修理料金が基本料金¥30,000 となります。
配送にて対応をご希望の場合はこちらから宅配キットを承っておりますのでお気軽にご依頼ください。