パネライ ルミノールGMT オーバーホール・仕上・日送り車・巻き芯交換
私が担当しました
宝石広場修理部スタッフ。時計修理技師。時計修理業界歴約20年。
時計の状態確認/点検/判定/故障個所の修理などの技術的な対応から、接客/見積もりまで幅広く担当。
1つ1つの時計に丁寧に向き合い、お客様のお手元に良い状態でお戻し致します。
是非お気軽にお問合せください。
PAM00088|パネライ ルミノールGMTのオーバーホール・修理|腕時計のオーバーホール・修理なら【宝石広場 時計修理センター 渋谷】
担当者コメントと修理のポイント
日付が動かなくなってしまったと修理の相談を頂きました。
パネライ・ルミノールGMTですね。
ETAのCal.7750系で、日送りに不良っていうとたいていの場合原因は日送り車にあります。
これ、この写真2の赤丸の歯車です。
元の部品はこんな状態(写真3)になっていたのですが.........これはだいぶダメな状態ですね。
さきっちょのピンがへし折れているのです。どうしてこれが起きるかっていうと、誤操作に原因があります。
写真4を見てください。これが正常な状態&組立た状態。
黄色の日送り車が24時間に1回回転することで、さきっちょが日車の歯先を1枚分進めてくれるわけですよ。
日送り車が24時間に1回転して、さきっちょが日車を回す。で、早送り禁止時間帯ってのは、このさきっちょが日車歯先の動く範囲内にある時間帯なんです。
日送り車のさk(ry)歯先が日車の動作範囲にあるうちに早送りすると(早送りは別の歯車でおこなっています)、日車
歯先と日送り車歯先がぶつかって、たいてい日送り車がダメになってしまい日付がおかしいって事なるんです。
・・・手の力ってのは思った以上に大きいのですよ。
何度もなんども何度もなんども書いているのですが、日付の早送り禁止時間帯。ホント気を付けてください。
お昼に時計が12時を指していても、時計の中身が12時か、それとも24時なのかは見た目じゃ分からないのです。
今回は日車以外は巻き芯を交換し、オーバーホール・仕上・日送り車交換にてお渡しする事が出来ました。
ご依頼ありがとうございました。