ポルシェデザイン BYエテルナ チタンダイバー オーバーホール、外装仕上げ
腕時計修理内容
ブランド名 | ポルシェデザイン BYエテルナ |
モデル名 | チタンダイバー |
型番 | ref.6501.10.40 |
修理内容 | オーバーホール、外装仕上げ |
修理料金 | ¥43,000-(税込) ※事例公開時の価格となります。 |
修理時間 | お見積り3週間、ご返答を頂きましてから作業5週間 |
症状タグ | 定期メンテナンス油切れ |
-
ポルシェ・デザイン byエテルナのチタンダイバーです。
-
搭載しているムーブメントはETA Cal.2824-2です。
-
一部写っていませんがパーツを並べてみました。パーツ点数も少なくシンプルな作りをしています。
中古 598989001 6501.10.40 BYエテルナ チタンダイバー|ポルシェ・デザイン| を買うなら宝石広場(housekihiroba.jp)
ポルシェデザイン PORSCHE DESIGN を買うなら宝石広場(housekihiroba.jp)
私が担当しました
宝石広場修理部スタッフ。時計修理技師。時計修理業界歴約20年。
時計の状態確認/点検/判定/故障個所の修理などの技術的な対応から、接客/見積もりまで幅広く担当。
1つ1つの時計に丁寧に向き合い、お客様のお手元に良い状態でお戻し致します。
是非お気軽にお問合せください。
担当者コメントと修理のポイント
今回ご紹介する修理事例はポルシェデザインのチタンダイバーです(画像1)。
IWC時代のポルシェデザインを代表する人気モデルのオーシャン2000を連想させる「チタンダイバー」は独特なケースデザインとブレス形状が特徴的です。
すでに販売済みですが外装仕上げを含めたメンテナンスを終えてこちらと記事下部のリンクにて販売していましたので宜しければご覧ください。
こちらのチタンダイバーはメーカーギャランティーの記載日から20年近く経過していますが、外装はここ数か月以内に販売されたものと言われても信じられるくらい綺麗な状態を保ち、手巻きをはじめとしたリューズやベゼルの操作にも違和感はありませんでした。ですが計測器にかけてみると全体的にテンプの振り角が低下し精度は遅れが出ていました。
この時点でわかっていることだけですと原因として考えられる範囲は非常に広く特定は難しいため、まずは裏蓋を開けて内部を見てみることにしました。
搭載しているムーブメントはETA Cal.2824-2です(画像2)。
摩耗している箇所はありませんでしたが、自動巻き機構や脱進機周りなどすぐ目につく範囲だけでも油の切れている箇所が多数あり、内部の作業を行った痕跡もありませんでした。外装に傷があまりないことと内装に摩耗カスなどはなく油切れ程度である事を考えると、使わずに保管されていたのではないでしょうか。
1点づつ問題となる箇所や再調整の必要な個所がないか確認しましたが、どのパーツも良好な状態でした。文字盤やデイトディスク、ムーブメント枠は写っていませんが、せっかく分解したので並べてみました。パーツ点数も少なくシンプルな作りをしています(画像3)。
パーツの状態も良く調整がズレている箇所もないとなると振り角の低下や精度の遅れは油が切れたために起きていたのですね。
洗浄・注油・組立てをすると精度よく動作し、ランニングテストでも微調整をしなくとも良好な実測値を記録できましたのでオーバーホールを完了としました。
こちらのポルシェデザインをお客様からお預かりした場合はオーバーホール基本料金が26,000円~(パーツ代金別途)、外装仕上げを追加の場合はオーバーホールとのセット料金で17,000円です。
修理のご依頼は他店様でご購入されたお時計でも承っております。配送にて対応をご希望の場合はこちらから宅配キットを承っておりますのでお気軽にご依頼ください。
今回のように古いモデルで外観上は使用された形跡のないデッドストック品のような時計は全く整備をされていないことも多く、内部の油の状態は経過した期間だけ劣化や乾燥により変化しています。見た目が綺麗だからとそのままご使用になるとパーツが一気にダメージを受けやすく、いざ不調が出てオーバーホールをご依頼いただいた際には大量のパーツ交換が必要なことも珍しくありません。
長期間メンテナンスをされていないと心当たりのある場合はぜひ当店にご依頼ください。