アーティックスGTデイデイト オーバーホール、外装仕上

腕時計修理内容

ブランド名 オリス
モデル名 アーティックスGTデイデイト
型番 ref.01 735 7662 4154-07 8 21 85
修理内容 オーバーホール、外装仕上
修理料金 ¥37,000-(税込) ※事例公開時の価格となります。
修理時間 お見積り3週間、ご返答いただきましてから作業5週間
症状タグ

オリス アーティックスGTデイデイト オーバーホール、外装仕上

  • オリス アーティックスGTデイデイト お時計を正面から

    お時計を正面から

  • オリス アーティックスGTデイデイト 針と文字盤を外したところです。

    針と文字盤を外したところです。

  • オリス アーティックスGTデイデイト 曜日車は赤矢印で指したクリップのようなもので浮きを抑えられています。

    曜日車は赤矢印で指したクリップのようなもので浮きを抑えられています。

  • オリス アーティックスGTデイデイト 曜日車を外したところです。赤丸で囲ったパーツが日付け/曜日抑え車の爪、矢印で指したパーツが曜日抑えバネです。

    曜日車を外したところです。赤丸で囲ったパーツが日付け/曜日抑え車の爪、矢印で指したパーツが曜日抑えバネです。

担当者コメントと修理のポイント

オリスのアーティックスGTデイデイトです(画像1)。
セラミックプレートの両回転ベゼルを搭載した時計のデイデイトモデルで他にはクロノグラフやGMTなども展開されていました。

こちらは渋谷店でお買取をさせて頂き販売前のメンテナンスのためアフターサービス部に回ってきたお時計です。
受け取った時点で曜日がズレしてしまい正常な表示ができない状態でした。

原因はおおよそ推測できましたが、針と文字盤を外して状態を確認しました(画像2)。
画像2の曜日車は修正後ですので正常な位置にあります。ムーブメントの全体を覆うようにして日付車と曜日車は取付けられています。

曜日車の中央部分のアップです(画像3)。
赤矢印で指した銀色のクリップが曜日車の固定パーツで、取り付けられている金色の筒は時針車です。時針車と曜日車は固定されてるわけではなく、曜日車中央に開いた穴が時針車の筒に通してあり、クリップは曜日車が浮かないようになっているだけです。そのため時針車が回転しても曜日車は一緒に回ることはありません。

曜日車を取り外した状態です(画像4)。
画像左上の赤丸で囲った複雑な形をした日付け・曜日送り車の爪が1日1回転して曜日車を1日分進め、赤矢印のバネが曜日車を定位置に留まるように抑えています。曜日の動作を確認すると1日に1度は送り進めるものの、定位置を超えて動いてしまいズレが発生していました。例えば日曜から月曜に切り替わる時に、月曜を通り過ぎて火曜の半分くらいまで表示されてしまう状態です。

こうした日付の表示不良は修理の相談でも伺う機会が多い内容です。
大抵のお客様は一括りで”切り替えができない”とお話をされるのですが、ではどのように正しい表示ができていないのかによって考えられることは変わってきます。
全く動かないのであれば曜日送り車が動作していなかったり曜日車が浮いて歯車が噛み合っていないかもしれませんし、動きが悪く1日分進められていないのであればどこかが接触して抵抗になっているのかもしれません。
今回は進み過ぎて表示がズレているという状態でした。
進めることはできても定位置に保持できていないという状態で、原因はバネのテンションが弱っていたためでした。本来なら曜日送り爪が多少触れたとしてもバネが定位置に抑えるのですが、テンションが弱っていたために微妙なズレを定位置に戻すほど力がなくなっていました。

分解前におおよその原因の推測はしていましたが、故障個所を確認をするまでは確定しませんし推測した以外にも不調が潜んでいる時もあります。まずは原因と推測していたバネを強める方向に調整し、念のため曜日車にかかわる箇所を全てを点検したところ動作に異状はありませんでした。調整後のバネも問題なく再利用もできましたので仮組みで全ての曜日車がズレることなく正常に表示されるようになりました。

バネの調整と動作の確認を終え、改めて分解して全てのパーツを確認をしたところ状態は良く、洗浄・組み立て・注油のみで作業を終えることができました。オーバーホール後のカレンダー関連の動作は良好で、精度も問題なくランニングテストを終了できましたので外装仕上を行い販売予定です。

オリスのデイデイトをお客様からお預かりした場合オーバーホールの基本料金は¥26,000(パーツ代別途)、外装仕上げも一緒にご依頼される場合はオーバーホールとのセット料金で+¥11,000円となっております。

長期間メンテナンスを行わなくてもご使用できることはありますが、目に見えて症状がでていなくとも内部では油の劣化やパーツの摩耗は刻々と進行しています。定期メンテナンスを行うことでムーブメントを良い状態に保ちパーツの寿命を延ばすこともできます。お心当たりのある方はぜひとも当店にご依頼ください。

  • 修理担当した時計
私が担当しました

宝石広場修理部スタッフ。時計修理技師。時計修理業界歴約20年。

時計の状態確認/点検/判定/故障個所の修理などの技術的な対応から、接客/見積もりまで幅広く担当。

1つ1つの時計に丁寧に向き合い、お客様のお手元に良い状態でお戻し致します。

是非お気軽にお問合せください。