ロレックス ターノグラフ オーバーホール、仕上
私が担当しました
宝石広場修理部スタッフ。時計修理技師。時計修理業界歴約20年。
時計の状態確認/点検/判定/故障個所の修理などの技術的な対応から、接客/見積もりまで幅広く担当。
1つ1つの時計に丁寧に向き合い、お客様のお手元に良い状態でお戻し致します。
是非お気軽にお問合せください。
116264|ロレックス ターノグラフのオーバーホール・修理|腕時計のオーバーホール・修理なら【宝石広場 時計修理センター 渋谷】
担当者コメントと修理のポイント
ご購入から5年ほど経ちまして、定期オーバーホールと
ついでに外装仕上のご依頼をいただきました。
ご使用年数なりにご使用傷がついているので、外装仕上は
ぜひとも進めたいところ…ですが、このモデルですと
考えどころはベゼルの傷についてです。
外装を磨きますと、ある程度は面がダレてしまうのです。
出来る限りダレずにきれいに、それが出来ないならなるべく
目立たない様に仕上げるのが技術力だとはおもうのですが、
どうにもこのベゼルは面とエッジが細かく組み合わさって
むつかしいのです。
さらにベゼルに塗料が入っていて倍率ドン!みたいな。
や、倍率関係ないですが。
ということで、外装仕上のご依頼を頂いても”ある程度”まで
とさせていただいています。
ざっくり正面写真くらいに小傷が残るものと思って下さい。
・・・・🐤
内部についてはよくあるCal.313●系です。
日付機構、ロレックスでいうところのデイトジャスト機構。
たまに勘違いされるのですが、00:00ピッタリに変わる機構
ではなくて、日付が一気に変わる機構なのです。
数年前はだいたい前後5分くらいがメーカーの許容範囲だった
と思うのですが、最近の物は前後1~3分くらいで変わる
気がします。工作精度が良くなったんでしょうか…?
いずれにしても00:00から多少ズレはあります。
さてざっくり機構としては写真2・3・4な感じになっています。
写真2日付の早送り機構です。リューズを1段引いて回すと
星形の車が日付の書かれた白板(日車)を1日づつ進めます。
写真3が日送り車。
ネジのよこっちょにあるポッチが24時間で1回転しまして
日付車を1つ進めます。
写真4が日車を外すと見えるレバー(名前を失念…)が
日送り車のカムと噛み合っています。で、日送り車との
噛み合いが一定位置に来た時、一気に回転させて日付を送る
という…
限られたスペース&写真3枚じゃ説明しきれない><
またブログにでもちゃんと書きますね。
今回お預かりしたお時計は部品交換もなくオーバーホールと
外装仕上にてお渡しすることができました。
ご依頼ありがとうございました。