チューダー プリンスオイスターデイト サブマリーナー オーバーホール、外装仕上
チューダー(中古)|腕時計の販売・通販「宝石広場」 (housekihiroba.jp)
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私が担当しました
宝石広場 時計修理センター 渋谷(アフターサービス部)スタッフ
主に修理作業と接客を担当。時計修理業界歴は10年以上。
技術者の目線から専門的なお修理の内容をわかりやすくご案内いたします。
是非お気軽にお問合せください。

担当者コメントと修理のポイント
今回ご紹介する修理事例は、チューダーの「プリンスオイスターデイト サブマリーナー」(画像1)です。
この時代のチューダーは外装部品の多くをロレックスから供給を受けて製造されているため、ロレックス サブマリーナーREF.1680とデザインに共通点が多くあります。まだ日本でのブランド呼び名が「チュードル」だった時代のモデルでもあり、懐かしさを覚える方も多いのではないでしょうか。
本モデルに搭載されているのは、信頼性に定評のある自動巻きムーブメント「ETA Cal.2824-2」(画像2)です。メンテナンス性がよく信頼性も高いことで様々なメーカーにエボーシュムーブメントとして採用されています。エボーシュとしては様々なグレードがありますが、搭載されている2824-2はロレックスにも見られるような美しいペルラージュ仕上げが施されている高品質な部類に入ります(画像3)。
今回のサブマリーナーは、宝石広場 渋谷本店にてお買取りし、修理センター渋谷でメンテナンスを実施いたしました。珍しい付属品完備の商品で保証書の日付が1995年となっており、製造から少なくとも30年の年月が経過しています。
まず外観チェックを行ったところ、風防とケースの間に赤錆を確認しました。回転ベゼルを取り外したところでは目立った腐食は見られませんでしたが、さらに作業を進め風防を押さえる側のベゼルを外したところ、やはり錆がありました(画像4)。ここはステンレス同士が接している部分で汗や湿気が入ると抜けにくく、長年の使用で空気が遮断されたことで腐食が進行してしまったものと考えられます。
腐食のある部分は錆を完全に除去し、グリスを塗布して防錆処置を施しました。内部については幸いにも全パーツが再利用可能な状態で、過去に何度かメンテナンスを受けていた形跡も確認できました。定期的な整備を行いご使用されていたことが伺えます。
作業は、パーツの洗浄からムーブメントの組み直し、各部への注油と精度調整を経て、無事にオーバーホールが完了しました。
今回のチューダー プリンスオイスターデイト サブマリーナーをお客様より修理依頼いただいた場合、オーバーホールの基本料金は¥33,000~(パーツ代別途)となります。また、オーバーホールに加えて外装仕上げも同時にご希望の場合は、セット料金で+¥14,000にて承っております。
今回のように見えない箇所で錆が進行するケースも少なくありません。一見すると外装が綺麗に見えても、内部では人知れず経年による劣化が進行している場合があります。
大切な時計を長く良好なコンディションでご愛用いただくために、しばらくメンテナンスを行っていない心当たりのある方は、ぜひ一度私たちにご相談ください。経験豊富な専門スタッフが、お客様の時計の状態を丁寧に診断し、最適なメンテナンスプランをご提案いたします。大切な一本を安心してお任せいただけるよう、万全のサポート体制でお待ちしております。
配送にて対応をご希望の場合はこちらから宅配キットを承っておりますのでお気軽にご依頼ください。