パテック・フィリップ カラトラバ オーバーホール・仕上
腕時計修理内容
ブランド名 | パテック・フィリップ |
モデル名 | カラトラバ |
型番 | ref.570 |
修理内容 | オーバーホール・仕上 |
修理料金 | ¥50,000-(税込) ※事例公開時の価格となります。 |
修理時間 | お見積3週間、お返事を頂いてから作業が1.5か月。 |
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正面から
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赤矢印のトコにネジが隠れてます
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センターセコンドのCal.27SC
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文字盤側も綺麗なムーブ
私が担当しました
宝石広場修理部スタッフ。時計修理技師。時計修理業界歴約20年。
時計の状態確認/点検/判定/故障個所の修理などの技術的な対応から、接客/見積もりまで幅広く担当。
1つ1つの時計に丁寧に向き合い、お客様のお手元に良い状態でお戻し致します。
是非お気軽にお問合せください。
担当者コメントと修理のポイント
他店でご購入して数年ご使用され、定期メンテでお預かりをしました。パテック、カラトラバの手巻モデルですね。
コレクションされてる内の1本ということで内装・外装とも、かなり状態がよく大事にされているのが分かりました。
たぶん書いたことなかったと思うんですが、文字盤とムーブメントはピン2本で取付けられています。
文字盤に溶接?で取り付けられたピンをムーブへ差し込み、このムーブだったら横からネジ留めしています。
物によってこれがスナップフィット式だったり、ムーブ側に取り付けられた樹脂パイプへの圧入だったり、ピンが無く、文字盤縁に作られた立ち上がり部分でムーブにかぶせる様に取り付けるものなんかもあります。
どのメーカー/ムーブの事か大体分かる人、いますか......?
さてCal.27SC。SCはセンターセコンド→CenterSecond(英語)逆にしてSecondCenterもといSecondesCentre(フランス語)、かSekundCentrum(ポーランド語)。
この記事を書くのに調べたら出てきましたので、まぁ、私の備忘録的に書いておこうかと(笑)
とは言えポーランド語は関係ないとおもうけど。
さすがというか仕上がきれいですね。
裏側もペルラージュ模様が高い密度できれいに入ってます。
パテックはセンターセコンド専用ムーブをなかなか出さず、だいたい1950年位~70年位の20年ほど作り続けたムーブ。
ジュネーブシール、チラネジ、スワンネック、ガンギ車横に
スペースの開いた特徴的な配置のセンターセコンド。
すごくグッとくるムーブメントです。
オーバーホール自体は難しいって事はないのですが、やはり
慣れない機械&年代、部品がないってのは緊張しますね。
2番車内側の磨きとか、現行品だって似たようなことはあり
ますが、少しづつ手順というか感覚が変わります。
汚れの原因や素材の違いもあるんでしょうかねー。
わかりませんけどもね。
今回お預かりした個体はコレクション用、眺めて楽しまれて
いたので動かしていない状況で、油の固着はあっても摩耗は
無し。どうにかこうにか作業を進め、オーバーホールのみで
作業を終える事が出来ました。
ご依頼ありがとうございました。