パネライ ラジオミール オーバーホール・仕上
私が担当しました
宝石広場修理部スタッフ。時計修理技師。時計修理業界歴約20年。
時計の状態確認/点検/判定/故障個所の修理などの技術的な対応から、接客/見積もりまで幅広く担当。
1つ1つの時計に丁寧に向き合い、お客様のお手元に良い状態でお戻し致します。
是非お気軽にお問合せください。
PAM00338|パネライ ラジオミールのオーバーホール・修理|腕時計のオーバーホール・修理なら【宝石広場 時計修理センター 渋谷】
担当者コメントと修理のポイント
5年ほど使って定期オーバーホールのご依頼を頂きました。
ちょっと前に出たな、と思っていたパネライの自社ムーブ
いつの間にかちょっとどころか数年経過して、今じゃ
どれもこれも自社ムーブ搭載モデルになっていますね。
今回お預かりしたPAM00338はCal.P999/1。
でっかいゼンマイで60時間の持続時間を持ち、
パネライ独特の仕上がきれいなムーブメントです。
パネライ独特の仕上、コレ、エッジ立ってて結構好きです。
エッジの面取りは機械切削なのかな?よーーーく見ると
鏡面部分には切削痕が見えます。
人によっては機械切削跡を嫌がるかもですが、
表面のヘアラインと合わせて見ると、パリッと仕上がって
見えていいんじゃないかと私は思うのですよ。
さてオーバーホールです。
この手のロングパワーリザーブのモデルはですね、
大抵のムーブメントは精度が安定しません。
というか、メーカーの許容精度ってのがそもそも
全巻き初日の精度くらいしかチェックしてなかったり。。。
※メーカーによりけりですが…
実際問題、新品で動作チェックとかしてても
全巻き直後と24時間経過後、さらに翌日…って計測値は
変わってきますし、実測値と計測値自体も結構ズレます。
というわけで、オーバーホールを終えてからの精度調整
ってのはわりと感覚的な作業なのです。
一応画像を添付しましたが(写真4)あくまで参考数値。
実測→調整→実測の繰り返しで、少しづつ良いトコに
合わせていく作業です。
今回お預かりしたお時計だと、全巻き直後の数値で計測器上
日差+10秒くらいがいい塩梅でした。
ご依頼ありがとうございました(∩´∀`)∩