修理・アフターサービス

【単純ではありません】カルティエ ラドーニャのブレスレット調整方法【複雑】ブレス調整の懐の深さ

どうにも疲れが取れない日々を過ごすスタッフ・タカギです。

ドラエ○ンいないかと探したくなります。都内は36℃を超え体感温度は強烈なんです。
2233703_2169065323_54largeバイクをいじっていて30分後には何をしているのか自問自答しております。熱中症にならない様に水分補給だけはまめにやっています。

暑いと思いながら整備分解清掃とこなしていて、一番つらいなぁと感じるのは、今まで手を入れたことが無い部分に着手する事です。初めて外す部品であったり、初めて目にする部品だったりと、まともな判断が出来ない暑い夏。

胸がトキメク構造をしたブレスのラドーニャ

初めて目にする構造だったりすると胸がトキメキます。

時計のブレスが本当にそうです。今まで数多くの時計のブレス調整をさせていただきましたが、本当にトキメク構造をした時計とは・・・。多分このような事はどの雑誌でも取り上げられることなど無い様な気がしますが、普段見る事は無い世界をお見せします。

ブレス調整の手間が恐ろしいカルティエ ラドーニャ

★デザインと構造を究極のレベルで融合させる★数年前にカルティエが発表しわずかな間だけ販売されたラドーニャです。
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このブレスの凄さは一切の妥協をしない。構造がデザインを邪魔する事は絶対に許さない。ブレス調整の手間というものを全く考えに入れない。カルティエの凄さというものを体感できる時計です。
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通常時計のブレスには調整用のピンであったり何かしらの機構がコマごとについています。それが一切ありません。サイドにも裏面にもありません。

裏面に機構を配置させ表からわからないようにするブレスもありますが、それすらも有りません。究極の美しさというものを突き詰めるカルティエらしさというものを感じます。

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どのように調整するかといいますと・・・ばらばらにならない様にセロハンテープを用意します。これをブレス表面に貼り付けます。
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バックル部分に棒があり、それを叩き出す事により連結の最初のピースが外れます。そしてピンを留めている管が有るのですが、小さいうえに固定されていない。
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このように連結されていますが、連結部分はコマの中に隠され表面には出ない様になっている。この構造を理解していないと悲劇を生みます。

セロハンテープは全てのコマがバラバラにならない様に安全ベルトとして使っています。セロハンテープで留めておかないと全て外れます。
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極小のピンにて連結パーツが止められているのですが、固定はされていません。ピンセット無しではこの作業不可能です。
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戻す際に先程の管を組み込むのですが、位置固定が出来ずピンを受け位置に合わせます。動かしているうちに変な場所に落ちてしまったり、倒れたりします・・・

精神的に安定していないと非常に難しい作業です。
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位置を決めて軽くピンを差し込み、管に入っているかどうか確認して打ち込み完了です。

<時間が無い/急いで!>コレは間違いなく受けられない作業です。30分はブレス調整で余裕をみてほしい時計となります。

一度で決まれば問題ないのですが、再調整となると一からの作業となりますので時間に余裕がある時にお買い上げいただければと思います。

急いでも精密作業には良い結果は出ません。優しく見守っていただければ幸いです。

これから少しブレスシリーズで連載して行こうかと思います・・・

スタッフ・タカギ

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