カルティエ サントスデュモン オーバーホール・仕上
私が担当しました
宝石広場修理部スタッフ。時計修理技師。時計修理業界歴約20年。
時計の状態確認/点検/判定/故障個所の修理などの技術的な対応から、接客/見積もりまで幅広く担当。
1つ1つの時計に丁寧に向き合い、お客様のお手元に良い状態でお戻し致します。
是非お気軽にお問合せください。
W2006951 | カルティエ サントスデュモンのオーバーホール・修理|腕時計のオーバーホール・修理なら【宝石広場 時計修理センター 渋谷】
担当者コメントと修理のポイント
4年ほどご使用して定期オーバーホールということでお預かりをしたわけですが、ずいぶんとキレイな状態でした。
数本お持ちの時計を気分で使い分けているのだそうで、特にこの時計は生活防水・手巻・2針ということでご使用頻度はそこまでなかったそうです。
一時手放すことも考えられたそうですが、このドレッシーな見た目はやはり手放しがたい、との事です。
さて見た目もイイですが、機械もイイの搭載してます。
使っているのはCal.430MC(ピアジェ製)。
そう、ピアジェ製ですよ。
薄型ムーブと言えば!で(私の中で)1番に出てくるピアジェ製、Cal.Noをど忘れしてしまいましたが輪列を片持ちにしたうえ、留めてる側がベアリングのムーブを見た時の衝撃は忘れられません(Noは忘れ…
話しをお預かりした時計に戻します。
薄型ムーブメントっていうのは作り込みが非常に繊細です。
元のサイズが小さくなる分、公差も詰めていますからね。
で、ちょっと扱いが荒かったりすると影響を受けてしまうんですが、今回は全く問題なしです。
キレイに洗って、組み直し&注油し、最後にヒゲゼンマイ調整を含む精度調整でしっかり動く様になりました。
写真3が修理後の計測値です。
手巻が少し難しいトコの1つとして、全巻きしてから止まるまでの間で、ある程度平均精度で調整をするコトです。
自動巻きなら使っていれば相応に巻上げますからね。
撮影時は日差+16sec/dayですが、徐々に落ち着いて1日通して/数日実測を取るとちょうどいい値になっています。