パシャCクロノグラフ オーバーホール、仕上、パッキン・ゼンマイ・4番車交換

腕時計修理内容

ブランド名 カルティエ
モデル名 パシャCクロノグラフ
型番 ref.W31039M7
修理内容 オーバーホール、仕上、パッキン・ゼンマイ・4番車交換
修理料金 ¥58,000-(税込) ※事例公開時の価格となります。
修理時間 お見積り2週間、ご返答いただきましてから作業3週間
症状タグ

カルティエ パシャCクロノグラフ オーバーホール、仕上、パッキン・ゼンマイ・4番車交換

  • カルティエ パシャCクロノグラフ 修理後のお時計

    修理後のお時計

  • カルティエ パシャCクロノグラフ ケースを横から見るとリューズとプッシュボタンの高さが違います

    ケースを横から見るとリューズとプッシュボタンの高さが違います

  • カルティエ パシャCクロノグラフ ムーブを見るとクロノ操作ボタンが縦に伸びています

    ムーブを見るとクロノ操作ボタンが縦に伸びています

  • カルティエ パシャCクロノグラフ 赤線部分がベースムーブメントとモジュールの境目です

    赤線部分がベースムーブメントとモジュールの境目です

担当者コメントと修理のポイント

20年ほど前に当店でご購入されたカルティエ パシャCクロノグラフです。
最近は止まる事が多くなった、との事で渋谷店にお持ち頂きました。

当店では時計ごとに修理履歴を記録していますがこのパシャCクロノグラフはご購入頂いた後の修理履歴が一つもありませんでした。
お客様から部品交換がどのくらいで出そうかとのご質問をいただきましたので、これまでにどこかでオーバーホールした履歴はないか、お聞き取りからスタート。
もしご購入からメンテナンスをせずにご使用されていた場合は交換部品も多く発生する場合もありますとお伝えしたところ、何年か前に他店でメンテナンスをされたとの事です。

当然、当店では把握していないメンテナンスですので整備内容はわかりませんが、年数を考慮してゼンマイ・切替車・歯車数点で基本料金に+¥10,000~15,000位とおおよその交換部品をご案内しお見積りに入ります。

今回お預かりしたパシャCクロノグラフはいわゆる2階建てクロノグラフと呼ばれるタイプです。
画像2をご覧ください。
3時方向から時計を見るとリューズとプッシュボタンの位置(高さ)が一直線上にないこ事がわかります。
これはETA 2892などのベースムーブメントにクロノグラフ機構のモジュールを組み合わせた構造のためです。

ムーブメント単体にしました画像3.4をご覧ください。
3の画像は文字盤側を上の状態です。ムーブメントの横に多くの段差がありますが、リューズ・巻真が伸びる高さと、クロノグラフレバーの高さが違う事が分かりますでしょうか。
赤い矢印で指した長方形の平らな面のパーツがクロノグラフレバーで横断面はL字状になっています。
ケースに入るとプッシュボタンが平らな面を押す事でクロノグラフの操作ができるような位置関係になっています。

4の画像では文字盤側を下の状態です。
赤線で指した位置がベースムーブメントとクロノグラフモジュールの境目です。
ベースムーブメントのCal.2892は3.60mmと非常に薄く、また力の強いゼンマイを搭載している事もありケースの厚さをそれほど増やす事もないため様々なモデルに採用されています。

クロノグラフモジュールは二階建てクロノグラフでは一般的なDubois-Depraz(デュボア・デプラ)製です。
今でこそクロノグラフモジュールは各メーカーごとに種類も増え改造されて少しづつ特徴がありますが、元となっているのはこちらのDubois-Depraz(デュボア・デプラ)製です。
モジュールの来歴や変遷、経緯などは不勉強であまり詳しくは知らないのですが、大きな受けと輪列により調整もしやすく設計された信頼のモジュールです。錆などで部品交換が必要な場合を除いて、オーバーホール時にはあまり交換部品が出る印象もなく耐久性も良いように思います。

今回のパシャCクロノグラフのお見積りはムーブメント側はゼンマイの劣化と4番車に摩耗がありましたので交換と、ケース側は劣化していたパッキンを新しく交換する事をご提示。
お見積りにご了承いただきまして、オーバーホールと追加でご依頼の外装仕上を行いお渡し致しました。


M様 ご依頼ありがとうございました。