今回も工具を作ろうとしたのですが注文した部品が届かず。。。。次回に見送りです。
機械式の時計は板状のバネ「ゼンマイ」が巻かれて動く
さて。機械式の時計はほぼ全て、ゼンマイという板状のバネが巻かれる事で動いています。
が、です。裏蓋がガラスの時計を見てみても、それらしい物は見当たりません。
どこにあるかというと、、、少し分解していきまして、、、、、 この香箱という歯車の中に入ってます。 裏側はこんな状態。
香箱を分解してみると芯、歯車のついている箱、それに蓋とゼンマイが組み合わさって出来ています。
ゼンマイ、香箱芯、箱をそれぞれアップで見るとこんな形をしています。
香箱芯とゼンマイ内端が引っかかり、ゼンマイ外端が香箱内壁に引っかかるようになっているので、角穴車→香箱心→ゼンマイ→香箱、と力が伝わっているのです。
上の写真は手巻きですが、自動巻きなら巻きすぎを防ぐ為、後端がスリップするように違う形をしています。
内側が切れるとゼンマイが全く巻けないので完全に止まる
切れるのはたいてい内側のここなのですが、切れてしまうと、時計は動かなくなってしまい手巻きがかなり軽くなります。
内側が切れるとゼンマイが全く巻けないので完全に止まりますが、外端切れを起こすこともあります。
香箱との引っかかり部分(外端)が切れると動くけどすぐとまる
香箱との引っかかり部分が切れてしまい、ゼンマイが外へ押し付ける力でホンの少し巻けてしまうので、動くけどすぐとまる、なんて症状がでます。
ゼンマイが1度切れるとオーバーホール+ゼンマイ交換が必要
1度切れると交換しか手がないのですが、ある程度分解しないといけないのでオーバーホール+ゼンマイ交換が必要です。
ゼンマイは新しかろうが古かろうが、突然に切れてしまいます。
私が思うに、メーカー製造時どうしても熱処理にムラが出来てしまう為だと思うのですが、、、、、。何とか改良されるのが待ち遠しいです。
もしかしてゼンマイが切れたかな?と思ったら、まずはご相談下さい。
宝石広場修理部スタッフ。時計修理技師。時計修理業界歴約20年。
時計の状態確認/点検/判定/故障個所の修理などの技術的な対応から、接客/見積もりまで幅広く担当。
1つ1つの時計に丁寧に向き合い、お客様のお手元に良い状態でお戻し致します。
是非お気軽にお問合せください。