みなさん、こんにちは!アフターサービス部の小島です。
今年も残す所後1ヶ月。時の立つのは早いものです。そろそろ今年の精算をしようかと部屋の掃除をしていたところふと気がついたことがひとつ。
この仕事を初めてから、初めて工具代を上回る出費が!!
今までコツコツと工具を買い込んではほくそ笑んでいましたが、どうやら買えそうなものはひと通り揃ったようです。
後は。。。歯車を作成できる環境が欲しいなぁ。すごい高くつきそうですが。
IWCの西暦4桁表示パーペチュアル
さて、来年の買い物目標も決めたところで時計のお話をさせて頂きます。
2012年12月31日23:59を過ぎると晴れて2013年になるわけですが、、、、
永久ペチュアルカレンダー機能がついた時計をお持ちの方は、西暦表示の切り替わりを楽しみにされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで最近私の興味がつきないのがこちら。IWC ダヴィンチ パーペチュアルカレンダーエディション クルト・クラウスです。
なんで興味が尽きないかって”西暦表示が指針でない”パーペチュアルだからです。
ただでさえややこしいパーペチュアル機構にさらに詰め込んでいます。もやもやと想像すると、なんとなしに構造や輪列も組めますが、どうしても肥大化してしまう。。。
取り敢えず、バラしてみたいです
日付の早送りボタンが無い
さて、西暦表示をこの構造にした為かどうかはわかりませんがこの時計、日付の早送りボタンがありません。
たいてい、月・日付・曜日・月齢の独立した早送りボタンがありますが、この時計だと12時・6時・9時位置にあります。
このIWC ダヴィンチ・パーペチュアルカレンダー エディション クルト・クラウス
にはそれがありません。……ペラトン自動巻き機構の効率によほど自信を持っているんでしょうか?
日付を進め過ぎてしまうとどうにもならなくなる
独立した早送りボタンが無いので、重要な事が浮き上がってきます。そう、日付を進め過ぎてしまうとどうにもならなくなるのです。
1日や2日ならば実際の日付が時計に追いつくまで時計を止めておけばいいのですが、それが数週間、数ヶ月、1年となってしまいますとさすがに使うにもはばかられます。
その際はどうするか、と言いますとメーカーでオーバーホールすることになってしまうんです。しかも、保証期間にかかわらず有償で。。
日付を進めすぎた場合、針を外し、内部の複雑なカレンダー機構を1度ばらして組み直さないといけないようで…結果、(おそらく)その他も分解する必要がでてオーバーホールが必要となります。
また、その際は国内ではなくスイス本国での対応となる為かなり、かなーり長期間手元に
戻って来ません。
無駄な出費を抑えるためにも、手元に置き続けるためにも時計は動かし続けてカレンダー操作を極力控えることをおすすめします。
もし、もしも、やってしまったら。症状を広げてしまう前にお気軽にご一報下さい。
宝石広場修理部スタッフ。時計修理技師。時計修理業界歴約20年。
時計の状態確認/点検/判定/故障個所の修理などの技術的な対応から、接客/見積もりまで幅広く担当。
1つ1つの時計に丁寧に向き合い、お客様のお手元に良い状態でお戻し致します。
是非お気軽にお問合せください。