みなさん、こんにちは!アフターサービス部の小島です。
さて、先月星を撮りたくて色々買ったのですが…ちょっと寒すぎやしませんか?
出かける前日まではツーリング計画を練ったりしているのですが、いざ当日になると寒さにめげてしまいまして結局自宅で飲みながら読書の休日が続いています。
年末年始で散財しすぎたせいもあるのですが、一応の成果もあったのでまぁいいかなと。2月、雪さえなければどこかに行きたいですね。
時計のステンレスと結露
さて。星座早見表のついたカンパノラを紹介しようとしたのですが、以前(と言っても2010年ですが)紹介しているようなのでちょっと目線を変えまして。
望遠鏡やカメラなどでみなさんは夜景の観察ってされたことはございますか?実際にやってみるとちょっと驚くくらいにレンズに結露するんです。
ある程度の防湿を謳ったカメラでも内部に湿気が混入してしまうことがあるようで、なかなかに怖いのですが、時計の場合パッキンの劣化などがなければたいていは大丈夫かと思います。
時計に水気がついたあと放っておくと錆の原因になる
ただ、”その時は”という注釈を付けなくてはならないのは、時計に水気がついたあと放って置いてしまうとブレスのスキマに侵入した水気が悪さして、錆の原因になってしまうのです。
特にステンレスケース・ブレスは要注意です。stainless(錆びない)って言う割には、サビます。あくまでも、錆びにくいというだけです。正確には、空気の触れた面がすぐに酸化して、ひどい錆を防いでいるのです。空気の触れた面。
だいたい触れてるよって思いますよね?正直この仕事についたばかりの頃は同じこと考えてました。でもですね、ブレスやリューズ、プッシャーなどのスキマに汚れがたまってしまえば簡単に空気なんて遮断されてしまうようなんです。
汚れは・・・放っておけば汗やらホコリやら香水やらがたまって固まって積もっていきます。自分でも気がつかないうちに…
ブレスの裏側、見たことありますか?駒のスキマ、ブレスとケースの継ぎ目、茶色いナニカがついてたりしませんか?ないなら綺麗にご使用いただけてる証拠です。
あるなら使い古した歯ブラシや楊枝なんかでもキレイにできます。この時、水気は使わないで下さい。たまにご質問を頂くのですが、ブレス・ケースのスキマに入り込んでしまった水気はやっぱり錆の原因になってしまいます。
うまく乾かせれば良いのですが、特にケース内部にはムーブメントがあり、ムーブメントの整備に使われている油は極端な温度変化を受けると劣化してしまいます。
宝石広場では時計の洗浄もお受けしております
当店で洗浄を行う際は
- ケースとブレスを外し、
- ブレスは洗浄機にかけてブレスの奥の奥まで汚れを除去
- ブロアで水気を飛ばして
- ドライヤーできっちり乾燥してましてケースも個別に洗いだした後
- 状態をみてプッシャー部分のグリスアップなど
をしています。
面倒だったり、不安を感じられるようでしたらどうぞお気軽にお声がけください。
宝石広場修理部スタッフ。時計修理技師。時計修理業界歴約20年。
時計の状態確認/点検/判定/故障個所の修理などの技術的な対応から、接客/見積もりまで幅広く担当。
1つ1つの時計に丁寧に向き合い、お客様のお手元に良い状態でお戻し致します。
是非お気軽にお問合せください。