IWC マーク12 オーバーホール
私が担当しました
宝石広場 時計修理センター 渋谷(アフターサービス部)スタッフ
時計修理技師。時計修理業界歴約20年。
時計の状態確認/点検/判定/故障個所の修理などの技術的な対応から、接客/見積もりまで幅広く担当。
1つ1つの時計に丁寧に向き合い、お客様のお手元に良い状態でお戻し致します。
是非お気軽にお問合せください。
IWC マーク12のオーバーホール・修理|腕時計のオーバーホール・修理なら【宝石広場 時計修理センター 渋谷】
担当者コメントと修理のポイント
今回ご紹介するのはこちら。
IWC マーク12 です。
コレクションされている時計のオーバーホールを
ご依頼頂きました。
マーク12~16までコレクションケースに入れて
眺めて楽しまれているのだそうで...
修理する前から十分キレイです(;´∀`)
さてマーク12はジャガールクルト製Cal.889/2を
ベースにした薄型ムーブのCal.884/2を搭載(写真4)
ETA Cal.2892 ベースのマーク15以降と比べて
ケースサイズがちょっと薄くなっています。
薄型ってあたり、このシリーズのイメージからは
離れてる気がしなくもないですが、
このおかげで装着感が非常に良くなっている
のだと思います。
ところでマーク15以降はETAベースなのに、
なんでこのモデルだけルクルトベースなのか?
真偽のほどはわかりませんが色々な話があるようなので、
調べてみると面白いかもしれません。
お預かりした時計に話を戻しまして...
この時計、ちょっとだけオリジナルと違うのですが、
分かりますでしょうか?
・・・
文字盤の塗料がトリチウムではなくルミノバ仕様です。
お客様にお伺いしたところ、以前浸水してしまったらしく
その時にメーカーで文字盤・針などを交換したようです。
※トリチウム文字盤の場合、文字盤6時はじっこの
”SWISS MADE”表記の左右にTが付いて
”T SWISS MADE T”になります。
純正部品で交換しているのですが
変えようと思って変えた、のではなく
必要に駆られて変えたというのは少し残念です。
とはいえ
”今はルミナスの方が見えやすくて気に入っている”
というのがお客様お話しです。
その浸水&修理の後、
ずいぶんと丁寧にお使いいただくようになったそうで、
そのおかげ?か今回の修理は部品交換もなく
オーバーホールのみで対応することが出来ました。
ご依頼ありがとうございました(´∀`*)